海と自然
海と自然
水中から見た水面、洞窟に差し込む光、サンゴ礁の間を泳ぎ回る小さな魚たち。これらの作品には、光の移ろいとともに表情を変える沖縄の海の美しさが宿っています。
このテーマについて
沖縄の自然は、一枚の絵には収まりきらないほど多くの表情を見せてくれます。太陽の光を浴びて透き通る海、水中で揺らめく光、サンゴ礁の間を泳ぎ回る小さな魚たち。島の北部には深い森が広がり、葉の間から差し込む光が何層にも重なり合って緑を彩ります。海、森、空、すべてが時間や光によって色を変え、二度と同じ瞬間はありません。
ここに紹介する作家たちは、そのような自然を丹念に観察し、心に響いた色彩、光、瞬間をガラスの中に閉じ込めています。
シリーズ
水影(みかげ)
沖縄県認定工芸士 友利 隆
水影は、水面ではなく、水中の光から始まりました。水中から見た砂、下から見た水面、洞窟の中で光に照らされて現れる海の色彩。友利は、その絶えず変化する水の影を追求し続けています。
亜熱帯の海
沖縄県認定工芸士 照屋 充憲
亜熱帯の海は、生命のゆりかごと呼ばれ、数え切れないほどの生き物が生息するサンゴ礁からインスピレーションを得ています。鮮やかな熱帯魚とサンゴ礁そのものは、これらの島の宝物です。波間を飛び跳ねる小さな魚をモチーフに、その美しさと生命の尊さを表現したシリーズです。
やんばる楽園
沖縄県認定工芸士 照屋 充憲
やんばる楽園は、島北部のやんばるの森をテーマにしています。亜熱帯の常緑樹が生い茂る森に差し込む光が、さまざまな緑の色合いを織りなします。深い森の情景をガラスに映し出しました。やんばるは、この地にしか生息しない飛べない鳥など、豊かな自然が今も息づいており、2021年には生態系がユネスコ世界自然遺産に登録されました。
海鏡(うみかがん)
海鏡(うみかがん)は、雲が海面に映り込み、まるで水面がガラスになったかのような瞬間を表す沖縄の言葉です。沖縄と聞くと、穏やかな南国の海を思い浮かべがちです。しかし、冬になると強い風が雲を空に押し流し、海の色は刻々と変化しながら雲を映し出します。その冬の海と空から生まれた海鏡は、黒いガラスで移りゆく雲を表現しています。
ミーニシ
ミーニシは、10月頃から島に吹き始める北風の沖縄方言です。残暑が和らぎ、北風がまだ冷たくない過ごしやすい季節の訪れを告げます。
